ての観念界を意味する。而も之は第二に、単に個人々々の観念・意識の世界だけに止まらず、却って社会に於ける一定の人間群の意識(社会意識[#「社会意識」に傍点])を指す。その結果第三に、個人の意識も亦この云わば社会自身が持つ一定形態の意識の内に包摂されることが出来る(之が意識形態[#「意識形態」に傍点]としてのイデオロギーとなる)。第四にこのようなイデオロギーは社会階級の現実的な利害に対応する階級性[#「階級性」に傍点]をもつ。だがそれであるが故に却って第五に、対立した二つ以上のイデオロギーの内、一方は真理で他方は虚偽だということになって、一般にイデオロギーは真理意識[#「真理意識」に傍点]、乃至虚偽意識[#「虚偽意識」に傍点]を意味するようになる。――以上の諸規定を結合すると、政治意識としての、又は思想的傾向[#「思想的傾向」に傍点]としての、イデオロギーの意味が判然となる(イデオロギーという言葉がド・トラシの観念学から出て、どういう変遷を経て今日の意味のものになったかに就いては、今は省こう)。
[#ここで字下げ終わり]

 技術的[#「技術的」に傍点]な規定(併しまだ所謂技術[#「技術」
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