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 統計的操作とは、個々の事象が直接経験出来ず、単に集団的にしか観察出来ない場合か、或いは個々の事象が経験しようと欲すれば経験出来るにも拘らず、個々の事象の観察からは得られないような材料を必要とする場合に、用いられる材料収集の手段である。――材料は云うまでもなく人間の現実の経験[#「経験」に傍点]から受け取られる。之が一切の科学の研究の端初であった。処が経験から材料を受け取ると云っても、決して簡単なことではない。材料の収集には経験の蓄積を必要とする。その経験の蓄積はどうやって行なわれるかというと、夫が第一に観察[#「観察」に傍点]なのである。材料の収集の手段はだから第一に観察だと云っていい。今この観察が単に集団的な現象に就いてしか事実上不可能であるような場合(例えば気体運動論に於て全分子の運動の総体の如き)か、或いは個々現象の観察では必要な観察が行なわれない場合(例えば失業人口の推定の如き)、必要なのがこの統計的操作である。――かくて統計的操作は第一に大量観察[#「大量観察」に傍点]だということが出来る。
 尤も同じく大量観察と云っても、右の例の二つの場合
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