ネる評判や無駄なさし出口に過ぎないのであって、何の促進的なイデオロギー的機能を果すものでもなくなって了う。処が価値とは、すでに述べた通り、論理学的[#「論理学的」に傍点]なものでなければならなかったから、価値の評価は又論理学のものでなければならない。例えば一つの或る理論が金利生活者のイデオロギーだという、そういう社会学的[#「社会学的」に傍点]事実を指摘しただけでは、まだ単に科学的ではあっても批評的ではなく、又単に批評的ではあっても科学的ではない。そうではなくて、金利生活者のイデオロギーであるが故に、その理論の体系に於ける誤謬[#「誤謬」に傍点]や虚偽[#「虚偽」に傍点]が(或いは又その部分的真理[#「部分的真理」に傍点]が)摘出されて初めて、批判は科学的となる。その時初めて批判[#「批判」に傍点]は効力を発生するのである。この場合併し、金利生活者の理論体系のこの論理学的[#「論理学的」に傍点]構成が金利生活者の社会的歴史的――階級的――定位の社会学的[#「社会学的」に傍点]構成に対応せしめられる。[#傍点]イデオロギーの論理学がイデオロギーの社会科学[#傍点終わり](もはや必ずしもイ
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