煤uファシズム」に傍点]が今日之を代表する――であったことが暴露されて来る。――だが反動理論は必ずしもこのような拙劣な形でばかり現われるのではない。同じく――一応進歩的な――欧洲哲学的範疇体系を採りながら、反動理論は形式論理的[#「形式論理的」に傍点]な範疇体系を選択することによって、弁証法的論理[#「弁証法的論理」に傍点]の範疇体系を拒否することが出来る。丁度社会ファシズムや社会民主主義の理論に於てのように。
かくてイデオロギーの論理学――夫はイデオロギーの心理学の到着点であった――は、イデオロギーの範疇論[#「範疇論」に傍点]となって具体化される。吾々は一般に論理学に於ける所謂「範疇論」を、こういうものにまで改造しなければならないだろう。
イデオロギー論は、その範疇論に立脚することによってイデオロギー――意識・政治秩序・文化――に対する基本的な(但し後に見る通りまだ全部ではないが)論理的批判[#「論理的批判」に傍点]――之が同時に歴史的批判[#「歴史的批判」に傍点]である――を与えることが出来る。一体論理の構造や従って又科学の構成は結局範疇体系が適宜に具体化されたものに過ぎない
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