でいる。之は云うまでもなくカントの『純粋理性の批判』に比較するためである。
[#ここで字下げ終わり]
 デュルケム達によって回避されたコントの歴史的段階[#「歴史的段階」に傍点]の理論と真理概念[#「真理概念」に傍点]の問題とは、イェルザレムの認識社会学に於て、再び受け継がれたかのように見えた。併し断定を急いではならぬ。

 コントに於ける人間精神の三つの発展段階は、単に直接に人間一般の精神の夫であるというばかりではなく、同時に夫々が社会的な階級に相応する処のものであった。夫は全く政治的[#「政治的」に傍点]な意味によって規定された三つの段階であった。人間精神の発展が政治的乃至政治学的に把握されていたのであった。処がイェルザレムに於ける人間精神のかの歴史的発展は、云うまでもなく少しも政治学的に規定されてなどはいない、人間が単に社会的な凝結から解き放たれて次第に個人化して行くという関係には、何の政治も在り得ない。そこには全く――政治学から区別された処の――社会学的なものしか存在しない。社会的存在からこのようにして政治学的なるものを引き去って社会学的なものだけ残すということは、形式社会学が
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