Iに予言され得る筈であった。即ち経済現象はそれだけ政治学的に予言出来るわけである、そうした政治学的予言を含むことが出来るというのが、マルクス主義経済学――弁証法的経済学――が実際に具体的現実に役に立ちつつある主な理由である。処が数理経済学の立場は、こうした弁証法というような非数学的・文学的・な方法の代りに、数学的に精密な[#「精密な」に傍点]併し数学的に抽象的な、従って夫だけでは経済現象の具体的運動の説明に就いては本質的に何の役にも立たない方法を、置き代えようとするのである。――この立場・方法によれば経済現象に於ける歴史的原理[#「歴史的原理」に傍点]は全く捨象し去られている。だから歴史的事実[#「歴史的事実」に傍点]は、今の処全く経験論的な統計的方法に立っている処の景気変動論[#「景気変動論」に傍点]というようなものに一任される外はない。そして而も、形式的な数理的[#「数理的」に傍点]方法と、経験的な統計的[#「統計的」に傍点]方法とが、一体どうやって結び付けるかは抑々問題であろう。
 数理経済学は、その方法から特色づければ、社会学的均衡理論――之は数理経済学と共にパレートが得意とし
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