にも拘らず之は階級意識を媒介としなくてはならない。と云うのは、それは階級を原理として分類され対立せしめられ段階づけられねばならない。例えば前にも云ったように、オーストリア学派の経済学は金利生活者階級の経済学であり、それは金利生活者の社会心理を媒介とすることを通して批評されねばならなかったのである。之が文化形態論としてのイデオロギー論の根本的な一般方針であった。だがこのことは誰でも知っている。ただ多くの人々は必ずしも夫を自覚することなしに行っているか、又は意識的に行っていないと云うに過ぎない。社会心理学はイデオロギー論となることによって、初めて文化社会学にまで媒介されるのである。
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* A・ヴェーバーは「社会過程」の床の上に横たわる二つの文化形態――精神的[#「精神的」に傍点]なる「文化」と知的な「文明」と――を区別して「文化」の歴史的発展は常に突然な創造[#「創造」に傍点]の形態を示すのだから、文化の発展に就いては統一的な原理を見出すことが出来ない、高々これを類型化[#「類型化」に傍点]すことが出来るばかりだ、と云っている(第四章を見よ)。――吾々は之と似た区別をM・シェーラーの文化社会学にも見出す(第五章)。だが文化――夫は此等の人々によれば特に精神的[#「精神的」に傍点]なものとして強調される――の運動形態が、統一的に理解出来ないのは、之をイデオロギーとして取り扱うことを知らないからに外ならない。
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社会と意識との関係は、今日多くの人々が持つような社会の概念と意識の概念とを用いては決して決定出来ない。吾々がもし両者の関係を見たいならば――そしてこの関係は吾々にとって最も重大な現在の問題の一つである――、吾々は社会をも意識をも、マルクス主義的範疇[#「マルクス主義的範疇」に傍点]――イデオロギー論の範疇――を用いて理解する外に道がない。なぜそうであるか、一切の代表的なブルジョア社会心理学者(乃至社会学者・心理学者)及び其他が、恐らくその優れた頭脳にも拘らず、その方法の武器が拙劣なために、社会と意識との関係を説明するのに如何に失敗したか、読者は吾々と共に、夫を見なかったか。
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吾々はかくて、社会意識[#「社会意識」に傍点]の問題を文化[#「文化」に傍点]の問題へ媒介することが出来た。それは社会心理学を文化社会学乃至知識社会学へ媒介することである(第四章及び第五章)。処が夫が、意識形態としてのイデオロギーを文化形態としてのイデオロギーへ媒介することに外ならない。イデオロギーの「論理学」は、イデオロギーの「心理学」と文化の「批評」との、こうした結合を与える処のものであった。それを第一部に於て吾々は見ておいた。
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Adler, M.;[#「Adler, M.;」は斜体] Marx−Studien ※[#ローマ数字1、1−13−21] (1904)
〃[#「〃」は横組み] ;[#「;」は斜体] Lehrbuch der materialistischen Geschichtsauffassung (1930)
Bogdanow, A.;[#「Bogdanow, A.;」は斜体] Die Entwicklungsformen d. Gesellschaft und die Wissenschaft (1913)
Dunkmann, K.;[#「Dunkmann, K.;」は斜体] 〔Ideologie und Utopie (Archiv fu:r angewandte Soziologie, 1929)〕
Ehrenberg, H.;[#「Ehrenberg, H.;」は斜体] 〔Ideologische und soziologische Methode (Archiv fu:r systematische Philosophie und Soziologie, 1927)〕
Engels, F.;[#「Engels, F.;」は斜体] 〔Anti−Du:hring (1894)〕
Gurian, W.;[#「Gurian, W.;」は斜体] Grenzen und Bedeutung der Soziologie, Ideologie und Utopie (Germania, 1927)
Hoffmann, F.;[#「Hoffmann, F.;」は斜体] 〔Erscheinungen der Partei−Ideologie (Ko:lner Vierteljahrshefte fu:r Sozi
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