立場の場合と等しい資格を以て――それ以下の資格を持つ意味に於てでもなくそれ以上ででもなく――語られる(深さ浅さ、広さ狭さ、等々に就いても亦同じ)。そうすれば、今云った立場の概念はまだ科学的に(理論的に)洗練されないという意味に於て、単なる立場[#「単なる立場」に傍点]であったであろう。之に反して、立場らしい立場にまで洗練され、科学的(理論的)に行使し得るように規定されたる立場概念、それが立場としての立場[#「立場としての立場」に傍点]の意味である。それで何が、このような意味に於ける立場としての立場であるのか。吾々はそれを立場の整合[#「整合」に傍点]――Konsequenz――に於て見出す。理論の内部に於ける――外部との関係は一応何でもよい――首尾一貫、矛盾からの従って攻撃からの自由、理論のこのような何か形式的なるもの、之が人々と吾々とに科学的に役立つ立場の概念、立場としての立場[#「立場としての立場」に傍点]の概念なのである。具体的な立場に立たねばならない、某々の立場はまだ抽象的でしかない、人々は好くそのような言葉を口にする。併し何が抽象的であり何が具体的であるかは、想像されている程
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