ナあり、之を解決して了えばもはや解くべき問題は無い。であるから、一定の科学が元来如何なる問題を解くべき使命を持って必要とされたかは、ここでは忘れられても好く、ただ大事な唯一の関心事は、逆に如何なる問題を選べば一定の科学にぞくし得るかである(之は哲学の問題であり彼は社会学の問題である、など。そのような問題は元来どちらの問題でもないに相違ない)。科学が事物を解決し得るか否かはどうでも好く、ただ人が何か一定の科学に従事する口実さえあれば好い。茲では事物[#「事物」に傍点]が(科学的に)研究される代りに、ただ科学[#「科学」に傍点]が(従って当然非科学的に)研究される、のを見ることが出来る。――それ故アカデミー的に真理[#「アカデミー的に真理」に傍点]であればある程、理論はその真価に於て[#「真価に於て」に傍点]却って虚偽[#「虚偽」に傍点]であることが出来る。何故なら、アカデミー化は問題の伝習化[#「問題の伝習化」に傍点]であり、従って之をアカデミー以外のものに対照して云えば問題の高踏化[#「問題の高踏化」に傍点]に外ならず、それは要するに問題の主観化[#「問題の主観化」に傍点]のことである
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