「間接的」に傍点]でしかない(之は数学が自然科学に較べて、歴史的・階級的制約を蒙ることが原理的に低度であることの、現われである。数学的真理はそれ故、かの第三階梯の階級性を有たないと考えられることには意味がある*)。之に反して自然科学に於けるかの対立・二重性は、恰も現実としての歴史と、同じく現実としての自然との間の、従って直接な[#「直接な」に傍点]交渉であった。歴史と自然とは元来独立した二つの現実ではなくして、現実としては唯一のものに結合しているから、両者は現実に於ける相関関係に於てしか理解され得ない。処が、このように不離の連合関係にある歴史と自然とが、自然科学にとっては、二つの相反する極として対立するのである。自然科学は特に、このような二重性を有つ。
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* 小倉金之助博士は論文「階級社会の算術」に於て云っている、「私の意味する処は、それが算術である限り、純然たる数学的の論理や法則それ自身が、社会階級によって異る、というのではない」、と。吾々の第三階梯の階級性は恰もかかる「論理や法則それ自身」に関わるものであった。数学がこの階級性を持ち得ないと
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