ありたいならば、之と他の諸理論――卓越した又は愚劣な――との連帯[#「連帯」に傍点]に注意することが望ましい。個人がその連帯を自覚するとしないとに拘わることなく、如何なる思想も、歴史社会的意味[#「歴史社会的意味」に傍点]に於て、或る一定の諸思想と連帯関係にあるのである。之は論理と存在との連帯性から必然であったであろう。蓋し論理の代表的なるものは性格的論理であったし、存在の優越なるものは歴史社会的存在であった。人々は従って、自己の思想を所有してその理論を構成することによって、常に、連帯者たる他の諸思想への歴史社会的責任を担う。論理が政治的性格を有つ所以はここにも明らかである。そしてみずからの理論がどのような一定の諸理論と連帯であるかを決めるに役立つ第一の標準こそ、恰も、如何なる問題[#「問題」に傍点]を有つか、である。
[#改段]


[#ここから1字下げ]
[#ここから大見出し]
無意識的虚偽
    ――この文章は、「論理の政治的性格」の名の下に書かれた事柄をその半面から、そしてより簡単に、取り扱ったものである――
[#ここで大見出し終わり]
[#ここで字下げ終わり]


 虚偽と
前へ 次へ
全268ページ中170ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
戸坂 潤 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング