[#ここで字下げ終わり]
そこで一つの疑問が残される。歴史的運動の必然性によって、甲の歴史的段階で問題甲が提出され、次の乙の歴史的段階で問題乙が提出され、かくて理論甲に理論乙が続いたとしよう。歴史的段階甲―乙と同じく、理論甲―乙も(問題甲―乙も)歴史的に連続する。理論甲が歴史的に理論乙へ運動したのである。併し之は理論の歴史的[#「歴史的」に傍点]連続ではあるが、直ぐ様それが、理論の理論的――特定の意味で論理的[#「論理的」に傍点]――連続であるのではない。それは理論が恐らく時代の推移と共に歴史的に[#「歴史的に」に傍点]変化したのではあったであろう、併しそれだけでは、後来の理論が従来の理論を論理的[#「論理的」に傍点]に如何に止揚し得たか、の説明にはまだならない。例えば一つの思想の或る意味での階級性を指摘することと、依って夫の虚偽性を指摘することとは、一応区別され得るが、今までの処では場合が前者に止っていてまだ後者への移り行きが説かれていなかった、と云うのである。残された疑問はであるから、次の課題を課する。
問題選択に於ける歴史的必然性[#「歴史的必然性」に傍点](従って乃至)遊
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