んと手紙で相談してやすことを知ってから、こんどはまた私から進んで三野村さんとお園さんを手を握るようにさしたのどす。それは私の方でわざとそうさしたのどす」女主人は話に力を入れてそういうのであった。
その話はもう四、五年前のことであったけれど、今向きつけて女主人からこちらの秘密にしていたことを素破《すっぱ》抜かれては、早速何といってよいか言葉に窮した。自分ももうその時分の委しいことは大方忘れているが、女の方からあまり性急にやいやいいって、とても急には調《ととの》いそうもない額の金を請求して来て、もしこちらでそれだけの金が調わない時には、かねて自分を引かそうとしている大阪の方の客にでも頼んでなりともぜひともここで身を引かねば自分の顔が立たぬ、それもこれもみんな私への義理を立て通そうとする苦しい立場からのことであるというようなことを真実こめた言葉でいってよこすところから、その際こちらで出来る限りのことをしてやったうえで、それでどうすることもならなかったら止むを得ないから思いきって最後の手段に出るよりほかはなかろうといってやったのであった。もちろん女からの手紙には、来る手紙にも来る手紙にもこん
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