浮ッ下ろされる。彼女らは、ボア・ドュ・ブウロウニュへでも散歩に行くつもりで澄し込んだのだ。みんな、これから探検しようとする異国空気の期待に上気して、頬を紅くしている。どの小舟も、そういう女達を満載して、用もない嬌笑とはしゃ[#「はしゃ」に傍点]いだ歌声が水面を流れる。
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〔Pardonnez a` mon bavardage
J'en suis a` mon premier voyage.〕
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 BRAVO!
 形式として、一まず税関の柵内を通り過ぎる。
 ち・ち・ち・ち――と手のなかの土耳古銀《ピアストル》を鳴らして往手に立ち塞がる両替屋の群、掴み掛るように乗用を促す馬車屋の一隊、それらを撃退して市街へ出ると、町角、店先、往来のいたるところに同じ船の連中が三々伍々している。寄港は、長い航海中での祭日だ。誰もかれも必要以上に着飾って、石炭の風と起重機《クレイン》の唸りの本船から脱出して来たらしい。
 婦人客たちは、久しぶりに帽子をかぶったので、すっかり顔違いがしてまるで別人のようだ。みんな悪戯《いたずら》好きらしい眼つきをして歩道の石畳を蹴っ
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