分は、この通り精力に満ちていると言いたいために、彼女は、歩きながら、針金細工の人形のように手足を張って笑い出した。
一七六〇年|開店《フォンダト》のキャフェ・グレコが、その金文字入りの扉《ドア》で、私達に敬礼した。「車《ワゴン》」と呼ばれている、奥まった細長い部屋に、その家の財産の、古い、汚い一個の卓子《テーブル》があった。卓子は、マアク・トウェイン、ビョルンソン、ゴウゴル、ゲエテ、グノウ、ビゼエと言った詩人《ポエタ》達の、手垢と、楽書《らくがき》と、小刀《ナイフ》の痕とで、有名に装飾されてあった。その上で、彼女は、常食と称して、牛乳に蜂蜜を落して飲み、私は、また、彼女の雑談の続きを食べた。
配達に来た郵便脚夫を見て、彼女は、私に私語した。
『あの男が、私を尾行しているのです。』と。
彼女の音盤《レコウド》は、まだまだ切れなかった。
『選挙の準備と、その妨害の秘密戦は、いよいよ白熱化しつつあります。あなたは、この三月の総選挙が、ファシスト政府の新しい選挙法によって行われる、全く特殊のものであることを、知らなければなりません。まず、一千の地方労働組合から、四百人の準候補者を推薦させ
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