ケている。
この絢爛《ゴウジャス》な感情・王者のこころ。
私の全神経がぷろぺらとともにしんしん[#「しんしん」に傍点]と喜悦の音を立てる。
百姓家。一つ光る湖、NO! 硝子《ガラス》窓だ。
NOW OVER Le Touquet.
機は早い。
もう仏蘭西語の地名。
BUMP!
UUGH!
NOW OVER Abbeville.
巴里《パリー》は近い。向うむきの雲先案内《パイロット》の首がますます太くなる。
君! もっともっとスピイドを出したまえ!
蟠踞《ばんきょ》する丘と玉突台のような牧場と。
部落。
共有地。
並木。
小市街。
無視する。
黙過する。
抹殺する。
やがて巴里――異国者の開港場。
その巴里が、2・30PMのブウルジェが、ふたたび「社会」が人性が生活が、いまぐんぐん[#「ぐんぐん」に傍点]機の下に盛れあぶってきている。
やあい! 子供が走ってるぞ! ふらんすの子供が!
踏切りに荷馬車と人が重なって、汽車の通りすぎるのを待ってらあ。
その上を機は草原の中空へ――ブウルジェ飛行場だ。
虹の橋のおわり。悪魔ももとの人間に還元しな
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