お、因《ちな》みに、彼の柏木貨一郎氏は、後年、確か、某家の飛鳥山《あすかやま》の別荘へお茶の会に招かれての帰り途《みち》、鉄道のレエルに下駄の歯を取られ、あっという間に汽車が来て、無惨の最後を遂げられました。
これは明治三十一年九月の事と記憶しています。
また、三枝竜之介という方は、先年、私が、一、二度大隈邸へ招かれ参ったことのあった時、お玄関で一人の老人にお目に掛かったが、その方が竜之介氏であったことを記憶しております。
底本:「幕末維新懐古談」岩波文庫、岩波書店
1995(平成7)年1月17日第1刷発行
底本の親本:「光雲懐古談」万里閣書房
1929(昭和4)年1月刊
入力:網迫、土屋隆
校正:noriko saito
2007年1月8日作成
青空文庫作成ファイル:
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