雪なるものが、正しいか否かは疑問である。いわゆる初雪は、一昨々年の調査によると、
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鳥海山(二千百五十七米突) 十月 二日 戸隠山(二千四百二十五米突) 十月 九日
妙高山(二千四百五十四米突)十月 九日 黒姫山(一千九百八十二米突) 同上
八ヶ岳(二千九百三十二米突)十月 十日 刈田岳(一千八百二十九米突) 十月十四日
岩木山(一千五百九十四米突)十月十五日 八甲田山(一千八百五十二米突)同上
槍ヶ岳(三千百八十米突) 十月十九日 白馬岳(二千九百三十三米突) 同上
吾妻山(一千八百六十米突) 十月二十日 大日岳(一千三百九十米突) 同上
四阿山(二千三百五十七米突)十月二十日 阿蘇山(一千五百八十三米突) 十一月廿五日
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この標高は槍ヶ岳と白馬岳とを除いて、従来の地理書に従ったのであるから、当にならないものである。
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で、北から中央、それから南と及ぼして雪の遅速が解る。そうして多くは、その前年または前々年と比べても、同一山において、十日内外の遅速があるのに過ぎないというのであるから、先ず大概の見当
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