知らしてくれたのは」に傍点]、全く子の恩です[#「全く子の恩です」に傍点]。自己を忘れて子供をかわいがる[#「自己を忘れて子供をかわいがる」に傍点]。その無我の心持[#「その無我の心持」に傍点]、利他の喜び[#「利他の喜び」に傍点]を、教えてくれたのは、ほんとうに子供のおかげです。全くうき世のこと、すべて唯証相応です。自ら体験しないと、ほんとうの味がわかりません。
苦労人の世界[#「苦労人の世界」は太字] 一度も苦労したことのない人には、苦労人のもつ心境は少しもわかりません。入学試験に落第したことのない人には、とうてい落第した人の、悲痛な、やるせない心持がわかろうはずはありません。苦労した人のみ[#「苦労した人のみ」に傍点]、苦労した人を慰め[#「苦労した人を慰め」に傍点]、導き[#「導き」に傍点]、教えることができるのです[#「教えることができるのです」に傍点]。しかも、その慰めは決して言葉ではありません。心持です。気もちです。その態度です。黙って手を握る[#「黙って手を握る」に傍点]、それでよいのです。甘い言葉や、美しい言葉では、とうてい傷ついた人の心を、救うことはできないのです
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