方[#「三世十方」は太字]とは、「無限の時間」と「無限の空間」ということです。元来仏教は、キリスト教のごとく、神は一つだという一神論[#「一神論」に傍点]に立っている宗教ではなくて、無量無数の仏陀《ぶっだ》の存在を主張する、汎神《はんしん》論に立脚しているのです。したがって仏教ではこの無限の時間、無限の空間に亙《わた》って、いつ、いかなる場所にでも、数限りない無量の仏がいられるというのですから、衆生《しゅじょう》の数が無限だとすると、仏の数もまた無限です。
 衆生のある所必ず仏はいます、というのですから、衆生の数と、仏の数とはイクォールだといわねばなりません。すなわち「すでになった仏」「現になりつつある仏」「いまだ成らざる仏」というわけで、その数は全く無量です。いったい日本において、古来神というのは、神はカミの義で、人の上にあるものが「神」です。すなわち人格のりっぱな人、勝《すぐ》れて尊い人が神さまであるわけです。またそのほか、ひと[#「ひと」に傍点]は万物の霊長で「日の友」だとか、人は地上において唯一の尊いものだから「ひとつ」の略であるとか、いろいろな解釈もありますが、古来男子をこと
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