ではあるし、ひどく味のあるものである。
*
昨年ひどい喘息《ぜんそく》をやつたものだから、今年はどうかといふお見舞を方々からいただいたが、しかし、今年は用心して寒いあひだは一歩も家《うち》から出ないやうにしてゐたおかげで、喘息の方も大したことはなかつた。――お見舞を下さつた方々に茲に厚く御礼申上げ、御安心ねがひたいと思ふ。
さういふ風に、ひどく元気で寒さも凌《しの》ぐことも出来たから、今年は場合によつては、水戸へも、仙台へも、豊橋へも、それから九州へも行つて、大いに動かうかとも考へてゐる。さうなればまたお土産の話もあるし、或ひは忘れてゐた昔の話を思ひ出すよすがにもならうと思ふ。
底本:「日本の名随筆 別巻8 将棋」作品社
1991(平成3)年10月25日第1刷発行
底本の親本:「棋道半世紀」博文館
1940(昭和15)年2月
入力:土屋隆
校正:門田裕志
2006年3月20日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボラ
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