果して静脈血の炭酸瓦斯の量を非常に減少することが出来、人工肺臓問題は比較的簡単に解決をつけることが出来ました。
で、人工肺臓の炭酸瓦斯を取除く部分は直接大静脈に結び、炭酸瓦斯を取り除かれた血液は人工心臓即ち喞筒《ポンプ》の中に入り、活栓に設けた弁を通じて進み、活栓によって押し出され、其処《そこ》に設けた管から酸素が送られ、所謂《いわゆる》動脈血となって、大動脈にはいって行くのです。して見ると、人工肺臓附き人工心臓は随分|嵩《かさ》ばるものだろうとお思いになるかも知れませんが、段々改良工夫して行った結果、実験動物本来の心臓の一倍半位の大《おおい》さまでにすることが出来ました。つまり鋼鉄を材料として用うれば、人工心臓の容積を小さくすることが出来るのです。申し落しましたが活栓を動かす力は、無論、電気モーターでして、炭酸を除くための陰圧も後には電力によって生ぜしめることにしました。
かく申しあげると、甚《はなは》だ簡単に実験を進めて来たように思われますけれども、これ迄に工夫改良するには実に容易なことではなかったのです。妻も私もそれこそ文字通りに寝食を忘れて働いたことが度々です。ことに機械が
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