く訊問を始める事が出来た。
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問 姓名は如何    答 支倉 喜平
  年齢は        四十三年
  職業は        聖書販売業
  生地は        山形県置賜郡
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 筆者は何故こんな分り切った事をこゝに書くか。読者諸君よ。彼の年齢の項を見て如何《いかん》の感がある。彼が抑※[#二の字点、1−2−22]《そも/\》神楽坂署に捕えられ、次で起訴せられ予審に有罪と決し、第一回の公判に立った時彼は三十六年と答えているではないか。今こゝに四十三と答えているのを見ると、人生の最も実のあるべき三十六より四十三までの長の年月を未決監に送った彼の境涯に対して一掬同情の涙なき能わぬ。もとよりこの足掛け八年、満七年余の牢獄生活は云わば彼が故意に延ばしたのであって、既に第一審に於て死刑に決定したのであるから、順当に行けば彼の生命は数年前に断たれた事であろう。だから彼は好んでその苦痛を延ばしたのであると云う議論もあるかも知れぬ。然しその長い間彼が一途に死刑より逃れよう、後には一度出獄がしたいと云う果敢ない望みから闇黒な牢獄の中に座して、あらゆる痛
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