決監に入れられていたが、彼が獄中から毎日と云って好い程――実際は月に四、五回だったかも知れないが、牧師にはそれが毎日と思えるのだった――彼に当てゝ手紙を送った。それには極って、
「神戸さん、ほんとうの事を云って下さい。庄司とぐるになって私をいじめないで、ほんとうの事を云って下さい」
 と書いてあった。それも初めのうちは嘆願の調子だったが、それがだん/\悪意があるようになり、果は彼を侮蔑し罵るようになった。神戸牧師は努めて彼の手紙を黙殺しようとしたが、執拗な彼の遣方に終いには腹立しさを感じて、手紙を見るといら/\するようになった。
「又来ましたよ」
 彼の妻も手紙が来る度に眼の色を変えて訴えるようになった。
「関わん、抛とけ」
 牧師は尖った声でこう答える事が多くなった。
 いつまで経っても支倉は恨みの手紙を送る事を止めなかった。
 むしろ益※[#二の字点、1−2−22]激しくなるのだった。
 神戸牧師はこんな事を思い浮べながら、茫然と庭を見つめていると、妻が名刺を持って這入って来た。
「この方が支倉の事でお目にかゝりたいのですって」
 彼女は不安そうに夫の顔を覗った。
 名刺には「救世
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