。
かくてフォーヌやドリアード、ニムフ姉妹の合唱隊《コーラス》は、
減水と富源のために働いた、彼等が勇士の愉しげに
今は木蔭に憩ひつつ、
古き捷利を思ひ合はする勇士に近づき、
かろやかに彼のめぐりをとりかこみ、
花の冠・葉飾りを、それの額に冠《かづ》けたり。
さて皆の者、彼の近くにころがりゐたりし
かの角をばその手にとらせ、血に濡れたその戦利品をば
美味な果実と薫り佳き花々をもて飾つたのだ。
[#地から8字上げ]千八百六十九年九月一日
[#地から2字上げ]シャルルヴィル公立中学通学生
[#地から1字上げ]ランボオ・アルチュル
[#改ページ]
4 ジュギュルタ王
[#ここから6字下げ]
諸世紀を通じ、神は此の者をば、
折々此の世に降し給ふ……
バルザック書簡。
[#ここで字下げ終わり]
※[#ローマ数字1、1−13−21]
彼はアラビヤの山多き地方に生れた、彼は健《すこや》かに
軟風《そよかぜ》の云ふを聞けば、※[#始め二重括弧、1−2−54]これはこれジュギュルタが孫!……※[#終わり二重括弧、1−2−55]
やがては国のため人民のため、大ジ
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