くろんぼ」に傍点]の頭と同じ部屋とはあまり情けないと思いました、私は念のために彼女の部屋を覗《のぞ》いて見ました、なるほど、とても大きなダブルベッド位なものが八畳一杯に拡がっているのでした、例によって長火鉢の上にカンテラが一つと黒い大きな仏壇に燈明《とうみょう》が点っていました。
ところで婆さんの寝床が見当りません、私は変な具合だと感じましたので思い切って婆さんは一体どこへ寝ますかとたずねて見ました、婆さんは、いや、わたしはまたあとからといったきり長火鉢の前へ座って、丁度その日は月末でもありますので、何か算盤で勘定を始めました。
私はやむなく黒い天井と仏壇の燈明を眺めながら、絹布団の中でよく寝た真似をしていましたが、私の神経は皮膚から一寸位いも飛出しているかと思う位い昂奮しているのでした。あの草鞋の裏め、一体どうするつもりかと考えると到底うっかり眠る訳にもまいりません。
そのうち、もう木辻へ通う人足も絶えた一時過ぎでした、草鞋の顔が私の鼻さきへ突然現われたのであります。
これからの対応が頗る面白いのでありますが人様の前は申難《もうしにく》いので割愛《かつあい》致します。
とに
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