ある。剣劇の流行も無理のない勢いだろう。
この衰微しつつある祭礼に代って今日の新しい人間に適当な、しかものぼせ[#「のぼせ」に傍点]上らしめるような騒ぎ方はないものかと私は思う。
新調漫談
人は皆それぞれはなはだよく似合った帽子を選択し被っているので私は常に感服している。誰が教えたというわけでもなく、政府が制度を定めたわけでもなく、各自、身分相応似合いの帽子を被って歩いている。大工、職工、画家、紙くず屋、大臣、不良少年等、皆似合いの帽子を被っている。
では、帽子の種類がどれだけたくさんこの世に存在するのかといえば不思議にもそれはソフトか中折れ帽子位のものである。要するに多少の古びと、その被り方と、ちょっとしたくせのつけ具合によってあらゆる帽相が現れるのではないかと思われる。前上がりと前下がり、あみだ、横被り、中を高くし、あるいは凹まし、あるいはひしゃげてしまい、あるいは几帳面に、あるいはぐしゃぐしゃにつぶす等、種々様々の趣を作り、もって千差万別の人格と相貌とに当てはめて行くところに、人間の大変な神経と注意が払われていると私は思う。
それは神様が人間の顔をすこぶる簡単
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