人々をそこないませんように。わたし自らを乱しませんように――
唯円 (手を合わせる)縁あらば二人を結びたまえ。
親鸞 おゝ。そのように祈ってくれ。そして心をつくしてその祈りを践《ふ》み行なおうと心がけよ。できるだけ――あとは仏さまが助けてくださるだろう。
唯円 (沈黙、だんだん感動高まり、ついにすすり泣く)
親鸞 お慈悲深い仏様に何事もまかせたてまつれ。何もかも知っていらっしゃるのだよ。お前のこころのせつなさも。悲しさもな。(祈る)おゝ、仏さま、まどかなおわりを、あわれなものの恋のために!
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[#地から4字上げ]――幕――
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    第六幕

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場所 善法院御坊
時  第五幕より十五年後     秋
人物 親鸞《しんらん》            九十歳
   善鸞《ぜんらん》(慈信房)       四十七歳
   唯円《ゆいえん》            四十歳
   勝信《しょうしん》(かえで)       三十一歳
   利根《とね》(唯円の娘)      九歳
   須磨《すま》(同)         七歳
   専信《
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