円殿の身持ちはだんだん悪くなるばかりのようでございます。
僧二 日に日にわがままがつのります。なんとか言っては外出《そとで》いたします。そしておそくまで帰りませんのでお勤めなども怠りがちでございます。
僧三 いつもため息をついたり、泣きはらしたような目をして控えの間などに出たり、庫裏《くり》で考え込んだりしているものですから、ほかの弟子衆の目にもあまるらしいかして、ずいぶんやかましく申しています。
僧一 唯円殿が木屋町あたりのお茶屋の裏手をうろうろしていたのを見たものがありまして、私のところに告げて来ました。取りみだして、うろたえた、浅ましい姿をしていましたそうです。お銭《あし》無しのかくれ遊びなのでお茶屋でもおこっているそうです。私はもう若いお弟子たちをしずめることができなくなりました。
僧二 相手は松《まつ》の家《や》というお茶屋のかえでとかいうまだ十七の小さい遊女だそうですがね。昨年の秋かららしいのです。善鸞様|御上洛《ごじょうらく》の際唯円殿がたびたびひそかに会いに行ったらしいのです。その時知り合ったものと見えます。なにしろ困ったことでございます。
僧三 きょうもお勤めが済んで
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