た。(ほれぼれと唯円の顔を見る)ほんとうにいつまでもあなたのおそばにいられるようにしてくださいよねえ。
唯円 きっとそうしますよ。
かえで おゝ、うれしい。そしたら私あなたを大切にしてよ。
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この時夕暮れの鐘が殷々《いんいん》として鳴る。
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かえで (立ち上がる)私きょうはもう帰らないといけないのよ。
唯円 も少しいらっしゃいよ。
かえで でもおそくなると困るのですもの。
唯円 ではちょっとの間。あの夕日があの楠《くす》の木の陰になるまで。私は帰しませんよ。(さえぎるまねをする)
かえで (すわる)私も帰りたくなくてしょうがないのよ。
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二人しばらく沈黙。
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唯円 かえでさん。
かえで はい。
唯円 かえでさん。かえでさん。かえでさん。
かえで まあ。(目をみ張る)
唯円 あなたの名がむやみと呼んでみたいのです。いくら呼んでも飽きないのです。
かえで (涙ぐむ)私はあなたといつまでも離れなくてよ。墓場に行
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