から咲いた花ではない。
 どこまでも日本の娘であれ。万葉時代の娘のような色濃き、深き、いのち[#「いのち」に傍点]をかけた恋をせよ。モダンな服装の下に、泡雪の乳房、玉きはるいのち[#「いのち」に傍点]、大和乙女の血の脈打っていることを忘れるな。
 丹椿の色濃き恋より入れ。そして老いては女性の聖となるまでに、その恋を守り、高め、そして浄化せよ。[#地から2字上げ](一九三四・一二・二〇)



底本:「青春をいかに生きるか」角川文庫、角川書店
   1953(昭和28)年9月30日初版発行
   1967(昭和42)年6月30日43版発行
   1981(昭和56)年7月30日改版25版発行
※「×」は、底本が用いた伏せ字用の記号です。
入力:ゆうき
校正:noriko saito
2005年2月23日作成
青空文庫作成ファイル:
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