に、あえて批難としておこう。私の心はいま訪問者によって傷つけられて、淋しい。そしてかかる心なき対人態度を当然のこととして流行せしむるにいたった責を私は文壇に嫁《か》したい気がしている。それが動機となって私はこの文を書いている。私はいま熱が出ている。私はからだ具合が苦しいから大切なことをさっさ[#「さっさ」に傍点]と書く。短く、一生懸命に。第一に文士はもっと文壇を離れてものを書くべきである。考うべきである。その意向も、思索も、情熱も――何よりも大切な心の願いも、もはやけっして文壇という観念をはなれることはできなくなるとき文士は堕落している。「文壇的、あまりに文壇的」という気がする。私は文壇というものに食いついているような作家、ことに批評家を嫌うものである。いったい文壇というようなものは芸術となんら本質的関係のないものである。生産物と市場とのごとき関係さえも成立しないのである。作る人は売ることを目的とせず、いな、自分の書くものの発表に関する意識――文壇的成心から独立して、純粋な表出的衝動から製作すべきであるのはいうまでもない。それを発表しようと、しまいとそれは別事である。かくてつくり上げら
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