#「つと」に傍点]二人の童子が現われ、続いて行列がはいって来た。童子が松明を捧げていた。光明が一杯部屋に充ちた。
教主は男女二人であった。いずれも若く美しかった。普通に美しいと云っただけでは、物足りないような美しさであった。女は年の頃十八、九であろうか、緋《ひ》の袴《はかま》を穿いていた。そうして上着は十二|単衣《ひとえ》であった。しかも胸には珠をかけ、手に檜扇《ひおうぎ》を持っていた。
男の年頃は二十一、二で、どうやら女の兄らしかった。その面が似通っていた。胸には同じく珠をかけ、足には大口を穿いていた。だがその手に持っているものは、三諸山《みむろやま》の神体であった。
一一
教主の後から老女が続き、そのまた後ろから幾人かの、美しい男女が続いた。
部屋の中は皎々《こうこう》と輝いた。今まで見えなかった様々の物が――壁画や聖像や龕《がん》や厨子《ずし》が、松明の光で見渡された。それはいずれも言うも憚《はばか》り多い怪しき物のみであった。
行列は部屋を迂廻した。
信者の群は先を争い、二人の教主へ触れようとした。
男の信者は女の教主へ、女の信者は男の教主へ
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