ど》って行って、一時体を隠すことにしよう。もっともあるいはこの横穴も、あいつの拵《こしら》えたものかもしれない。では何んのために拵えたのか、そいつを探るのも無駄ではない。もしこれがそうでなくて、誰か他の人が拵えたものなら、――もしくは天然に出来たものなら、地上へ通じているかもしれない。では助かろうというものだ。どっちみち縦穴を上るより、横穴を辿った方が安全らしい」
 そこで彼は手探りで、横穴を奥の方へ辿って行った。
 思った通りその横穴は、深く奥へ続いていた。一間行っても、二間行っても突きあたろうとはしなかった。天井は低く横も狭く、非常に窮屈な穴ではあったが、空気もそれほど濁ってはいず、水なども落ちては来なかった。
 やがて五間行き十間行き、半町あまりも辿って行ったが、依然横穴は続いていた。
 少しずつ、葉之助は不安になった。
「いったいどこまで続くのだろう?」彼は立ち止まって考え込んだ。しかし後へ戻ることは、かえって危険のように思われた。やはり進むより仕方なかった。

         一〇

 で、彼は進んで行った。一町あまりも行った頃であったが、彼は何かに躓《つまず》いた。そこで
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