ら、ご次男様がまたやられる」
「えっ?」
と葉之助は眼を見張った。
「ご次男と申せば金二郎様、それがやられる[#「やられる」に傍点]とおっしゃるのは?」
「やられるともやられるとも。油断をすると今夜にもやられる」北山はキッと眼を据えたが、「あいつらの目的とするところは、内藤家乗っ取りの陰謀だからな、ご長男様ご次男様、お二人がなくなられるとお世継ぎがない。そこで帯刀様が乗り込んで来られる。どうだ、これで胸に落ちたろう」
云われて葉之助は「ムー」と呻いた。
「いやそれほどの陰謀とは、私夢にも存じませなんだ。これは一刻の油断も出来ない。恐ろしいことでございますな。……」
「人の世は全く恐ろしいよ。さて今度は私《わし》の番だが、殿にはお目通りをしないつもりだ。と云うのは他でもない。私が出府をしたと聞いたら真っ先に玄卿めが用心をしよう。連れて紋兵衛も帯刀様も、手控えするに違いない。そうなったらお終いだ。陰謀の手証《てしょう》を掴むことができない」
「これはごもっともでございますな。それでは手狭でも私の家に、こっそりお在《い》で遊ばしては」
「いやいやそれも妙策でない。人の出入りもあろうから、
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