親切そうな風貌と手頼《たよ》りあり気だった言葉つきとを唯一の頼みにして、訪ねて行きどうして遙々《はるばる》江戸くんだりからこの長崎までやって来たかを隠すところなく語ったのであった。
その結果作右衛門がかつは驚きかつは進んでビショット氏へ紹介しようといい出したのである。
「それは何より有難いことで。……飛行機も拝見したいけれどむしろそれよりビショット先生に親しく拝顔の栄を得て過失を謝罪致したければなにとぞお連れくださるよう」
「よろしゅうござる。さあ参ろう」
こんな具合で作右衛門方を出、蘭人居留地へ出かけて行き、ビショット邸を訪問《おとず》れた。
すぐと客間へ通されたがやがて出て来たビショット氏を見ると、
「なるほど」と紋太郎は呟いた。
ビショット氏の皮膚が桃色であり、頭髪はもちろん産毛《うぶげ》までも黄金色を呈していたからであった。
作右衛門の話しを聞いてしまうとビショット氏は莞爾《かんじ》と微笑したが、突然大きな手を出して紋太郎の手をグッと握った。それは暖い握手であった。
「私は日本に十年おります。で、日本語は自由です。……過失というものは誰にでもあります。何んの謝罪に及び
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