ら》はどうした」
「桔梗様は」
 互いに呼び合い注意し合ったが、駈け隔てられ追い詰められ、一所になることも出来なければ、頭の松代や桔梗様を、探し出すことも出来なかった。
「もうこうなっては仕方がない! 死ねや死ねや、切り死にをしろ!」
 そこで六人六方へ分かれ、飛び込んでは叩っ切り、引っ返しては叩っ切る。
 全く混戦となったのである。
 月光は益※[#二の字点、1−2−22]冴えて来た。四方《あたり》が明るく暈けて来た。
 その中で乱闘が行われている。
 あっちに一団、こっちに一団、切り結んでいる影が見える。
 サ――ッと一組が走り出す。サ――ッと一組が追っかける。
 組と組とがぶつかり[#「ぶつかり」に傍点]合う。
 ヒュ――ッと笛の音がする。
 そっちへ走《は》せ付ける人の影!
 と、すぐに太刀の音!
 混戦! 混戦! 混戦! 混戦!

        四十五

 次第に時間が経って行く。
 時間が経つに従って、一ツ橋勢が益※[#二の字点、1−2−22]気負い、七福神組がそれに反し、気萎《きな》えするのは当然と云えよう。
 こうして間もなく七福神組は、一人残らず討ち取られるだろう。
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