の侍を、どうやら一刀に切ったらしい。
と反対の竹藪の方から、「ここにも一人! 異風の曲者!」
「うるせえヤイ!」と答える声!
すぐに続いて「ワッ」という悲鳴!
七福神組の一人に、またもや一ツ橋家の侍が、どうやら討って取られたらしい。
と、遙かに距離をへだてた、泉水のある方角から、「曲者でござる! 曲者でござる!」
すぐにチャリ――ンと太刀の音! つづいてドブ――ンと水の音!
「態《ざま》ア見やがれーッ」と言う声がした。
一ツ橋家の武士が一人、七福神組の一人に、切られて泉水へ蹴込まれたらしい。
三十九
太刀音、悲鳴、罵る声、四方八方から聞こえて来る。
と、石橋のある方角から、数人の声が聞こえて来た。「ここにも曲者」「しかも女!」「異風してござる!」「しめたしめた!」
「さあ取りこめたぞ!」「手捕りにしろ!」
「馬鹿め!」と裂帛《れっぱく》の女の声! どうやら頭《かしら》の弁天松代が、一ツ橋家の武士どもに、目付かって包囲されたらしい。
だがその次の瞬間であった、そっちの方角から一声永く、ヒュ――ッと笛の音が聞こえて来た。と、忽ち宏大の庭の、木立を揺るが
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