に見受けられたが、一所に垂れている垂れ布《ぎぬ》の模様が、日本の織り物としてはかなり珍らしい。剣だの巻軸だの寺院《てら》だのの形で、充たされているのが異様であった。
と、この一団だが近づいて来て、茅野雄の前までやって来ると、予定の行動ででもあるかのように、足を止めて松火《たいまつ》をかかげた。
そうでなくてさえ茅野雄にとっては、もの珍らしい一団であった。ましてや足を止められたのである。必然的に彼らを見た。
と、「おや!」という驚きの声が、茅野雄の口から飛び出した。
その一団の先頭に佇み、茅野雄を見ている老人があったが、昼間茅野雄に道を教えた、老樵夫その人であったからである。
と、老樵夫は腰をかがめたが、恭しく茅野雄へお辞儀した。
「お迎えに参りましてござります。ご案内いたすでござりましょう。どうぞ輿へお召しくださりませ」
(驚いたなア何ということだ。俺には訳が解らない)
茅野雄は老人へ云った。
「親切に道を教えてくれた、お前は先刻の老人ではないか。何と思ってこのようなことをするぞ?」
しかし老人は茅野雄の言葉へ、返辞をしようとはしなかった。
「お迎えに参りましたのでござり
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