を現わして小走って来た。
小枝の一行が花野の景色の、美しさに魅せられて丹生川平の方へ、うかうかとして彷徨《さまよ》って行って、久しく経っても帰って来ないのに、不安を感じて様子を見に来た、白河戸郷の郷民達であった。
四人の若者は走り寄って来た。
「や、これはどうしたのだ※[#感嘆符疑問符、1−8−78]」
「お前方お嬢様のお腰元ではないか※[#感嘆符疑問符、1−8−78]」
「お嬢様はどうした※[#感嘆符疑問符、1−8−78] 小枝様はどうした」
「泣いていてはいけない! 訳をお云い!」
慟哭しながら、「オ――イ! オ――イ!」と、呼んでいる侍女達を介抱しながら、四人の白河戸郷の若者達が、忙《せ》わしく訊ねたのはこのことであった。
姦策
白河戸郷の若者達が、四人来てくれたということは、侍女達にとっては救いであった。
しどろもどろに侍女達は云った。
「誘拐《かどわか》されましてござります」
「お嬢様も! 朋輩《ほうばい》も! 向こうの方で!」
「丹生川平の人達に!」
もうこれだけで充分であった。
侍女達の言葉を耳に入れるや、白河戸郷の若者達は、血相を変えて躍り上った。
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