な姿であんなことをして、人に見られたらどうするのだ」
「病気のように好きなんだからなあ、潮湯治っていうやつ[#「やつ」に傍点]をよ。どうにもこうにもやり[#「やり」に傍点]切れない」
「それも毎晩やるんだからなあ」
 五人の男達は話し合っていた。
 松林の中から燈が見えていた。貸し別荘のみよし屋の寮が、その松林の中にあって、そこでともして[#「ともして」に傍点]いる灯火なのさ。
 我輩は娘の様子を見ていた。と、どうだろう女だてらに、渚《なぎさ》まで行くと着物を脱ぎ、全裸体《すっぱだか》になって海へ飛び込み、抜き手を切って泳ぎ出したじゃアないか。
 それも素晴らしい泳ぎぶりなのだ。
 今も云ったとおりこの辺の海は、潮湯治場の外なので、波が荒くて危険なのだ。ところどころに岩さえあって、うっかりすると岩の角へ、叩き付けられることさえある。それだのに娘は恐れ気もなく、島田の髷を濡らさないように、乳から上を波から出し、グングン沖の方へ泳いで行くのだ。
 月がそいつを照らしている。白い肩、白い頸《うなじ》、白い腕、白い脛、時々ムックリと持ち上がって見える。月がそいつを照らすのだ。
 だが間もなく見
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