はこの沙漠の雌《めん》の水晶球を手に入れました。ですからもしももう一つの雄《おん》の水晶球を手に入れましたら二つの球を携《たずさ》えて、羊皮紙に記してあるように私達の村から十里へだてたロブノール湖へ船を浮かべて地下に建てられた都会へまで流れて行くことが出来るのです。そしてその都会へ着いた時二つの球は奇蹟をあらわし巨億の宝の隠れ場所を私達に示すことになっております。
同じ東洋人なる支那の貴公子よ! 雄《おん》の珠を奪っていらっしゃい。妾と土耳古《トルコ》の民族の最初の祖先の回鶻《ウイグル》人が国家の亡びるその際にひそかに隠したそれらの富を一緒にさがそうではありませんか。雌《めん》の玉の持ち主である沙漠の「老人」が、私達のために湖水まで案内をするそうです。
あなたは難解な回鶻《ウイグル》語を――羊皮紙に書いてあった回鶻《ウイグル》語を、どうして妾が読み得たかきっと不思議に思われるでしょう、がそれには理由がございます。今も手紙に書きました通り回鶻《ウイグル》人は土耳古《トルコ》民族の最初の祖先なのでございます。土耳古《トルコ》宮廷にいるほどの者は必ず回鶻《ウイグル》語の初歩ぐらいは大概読
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