ことが出来た。話によればこの小屋から西南の方角へ十|哩《マイル》行けばそこに険しい山があって山の麓《ふもと》には湖がある。その湖の底にこそ私達が長らく探していた彼の羅布《ロブ》人の一大宝庫が隠されてあるということであった。
「これは最近の発見だが、博言博士のマハラヤナ老がダイヤル土人の捕虜の口からこういうことを聞いたそうだ――それは湖底のその宝庫を有尾人という原始人が守っているという事だがね。それが獰猛《どうもう》の人種でね、さすが兇暴のダイヤル族も有尾人にだけは恐れていて接近することを忌むそうだ」
「有尾人なら僕は見たよ」
 私は先日《このあいだ》の出来事を掻《か》いつまんで彼に物語った。それから私は彼に訊いた。
「全体どうして土人になんか君は捕虜《とりこ》になったんです?」
「それがね」とダンチョンは苦笑して、「ラシイヌさんやレザール君が(描かざる画家ダンチョン)だなんて僕に綽名をつけるので、一つこの島の風景でも描いて名誉恢復をしようと思って、それで昨日もカンヴァスを持って林をブラブラ歩いているうちに土人の部落へ出てしまったのさ」
 ダンチョンは暢気《のんき》そうに笑うのであった。
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