務的口調でレザールも云った。
「それでは総勢百人だね?」ラシイヌは軽く頷《うなず》いて、「探検用の道具類は一つも盗まれはしないだろうね?」
「一応調べることに致しましょう」
天幕二つに満たされてある道具類の検査が始まった。一つの天幕には武器の類が順序よく並べて置かれてある。七十挺の旋条銃、一万個入れてある弾薬箱、五十貫目の煙硝箱、小口径の砲一門、五個に区劃した組立て船、二十挺の自動銃、無数の鶴嘴《つるはし》、無数の斧、シャベル、鋸《のこぎり》、喇叭《らっぱ》、国旗、その他|細々《こまごま》しい無数の道具……もう一つの天幕には食料品が山のようにうず高く積まれてある。それに蒙昧《もうまい》の野蛮人を帰服させるための道具として数千粒の飾り玉やけばけばしい色の衣服《きもの》類や無数の玩具やを箱に入れてこの天幕に隠して置いたが、それら一切の武器や食料は少しも盗まれてはいなかった。
その夜はそこで一泊して翌日いよいよ奥地を目掛けて探検隊は出発した。河幅おおよそ二町もあるバンバイヤ河の岸に沿って元気よく出発したのである。アチン人種、馬来《マレー》人種、ザンギバール人種、マホメダ人種、さまざまの人
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