すぼらしい形に並んでいるのが見えた。
その方へ要介は進んで行った。
しかしにわかに足を止め、
「はてな」と呟いて凝視した。
小屋から十数人の人影が、バッタのように飛び出して来て、それが一団にかたまって、こっちへ歩いて来るからであった。
なんとなく異様に思われたので、積藁の陰へ身をかくし、要介はしばらく待っていた。
編笠をかぶり、撞木杖をついた、浪人を先頭に立てながら、乞食の一団が近寄って来た。
撞木杖の武士
1
乞食の一団は話し合いながら、逸見《へんみ》屋敷の方へ歩いて行った。
「試し切りに来たらしい尾張藩の武士を、菰垂の裾からただ一刀に、足をお斬りになった先生の腕前、まったく凄いものでございましたよ」と、一人の乞食が感嘆したように云うと、
「あれなどは小供だましさ」と撞木杖の武士は事も無げに、
「足が満足であった頃には、五人であろうと、十人であろうと、撫斬りにしたものだったが」と、感慨深そうにそう云った。
要介は黙って積藁の陰で、そういう話を聞いていたが、彼らがその前を行き過ぎると、その後から付いて行った。
(撞木杖をついている片脚の武士が、尾張家の武士を菰垂の裾か
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