か?」
「仲間にとってこの私は裏切り者でございます」
「何をして裏切った?」
「ジョンという子供を助けましたので」
これを聞くと英人達はにわかに態度を改めた。
「ジョン少年を救ったのはさてはバタチカンお前であったか。乱軍の場合ではあったけれど、一人の土人がジョン少年を酋長オンコッコの毒刃から救い、小脇に抱えて逃げ出したのを遠目ながら確かに見た。そう聞いては粗末に出来ぬ。バタチカンの縛《いまし》めを解かなければならない。……さて、ところでジョン少年は今もお前の手もとにいような?」
「それがいないのでございます」
「ナニ、いない? どこへやった?」
「いえやったのではございません。消えてなくなったのでございます」
それからバタチカンはこれまでの事を、貧しい会話と手真似とで出来るだけ詳しく物語った。その態度にも、言葉にも偽《いつわ》りらしいものは見えぬ。ゴルドン始め人達は信用せざるを得なかった。
「探さねばならぬ。探さねばならぬ」
英人達は云うまでもなく日本方でもこう云って、捜索の人数を出すことにした。
しかし、いくら探してもジョンの姿は見付からなかった。で、人達は絶望してまた一所へ
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