を作ったのは、何かを防禦《ぼうぎょ》するためだとね」
「ははあなるほど、そうかもしれない」
「つまり、洞窟《ほらあな》が大事だからだ。洞窟に価値《ねうち》があるからだ。で、その洞窟へ泥棒どもを侵入させないそのために、浮き岩なる物が作られたのさ」
「そうだそうだ、それに違いない!」ジョン少年は手を拍った。
「では早速行って見ようや」
「よかろう」
と云うと日出夫少年は、櫂《かい》へグイと力をこめた。
随分危険ではあった。けれど冒険に慣れている二少年はそれでもとうとう断崖の裾へ、自分達の小舟を寄せることが出来た。
はたして想像をした通りそこに洞窟の口があった。
二人はすっかり元気付き、その口から舟を入れた。と二人の眼の前へ、狭い水路が現われた。水路は遠くまで続いていた。
二人はズンズン舟を進めた。舟が進むに従って水路は次第に広くなり、やがて一つの湾へ出た。
湾の円周五丁もあろうか、その中央と思われる辺に小さな島が浮き出ていた。
「やあ小《ちっ》ちゃい島があらあ」
「おやおや烏があんな所にいるよ」
一本足の大烏が、島の頂の木の枝で、羽根を畳んで休んでいた。
二少年は舟を出て、
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