ってするにあらずして、ただ彼らの利益をもってするのみである。」(『国富論』キャナン校訂本、巻一、一六ページ*)。
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* Wealth of Nations, Cannan's ed., vol. 1, p. 16.
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 彼はかくのごとく、産業上社会万般の経営は皆これを各個人の利己心の活動にまつと観ぜしがゆえに、経済政策上においては、一二の例外を除くのほか、すべて官業に反対して民業を主張し、保護干渉に反対して自由放任を主張したものである。すなわち論じていわく「さればいっさいの保護干渉を取り去り、かくて自然的自由という明白簡単なる制度をして自然に樹立するところあらしめよ。しかしてこの制度の下においては、各人は、正義の法を犯さざる限り、自己の欲するがままにおのれ自らの利益を追求し、各個人は、他の何人の事業及び資本に対しても、自己の事業及び資本をもって競争することにつき全然その自由に放任さるるであろう。」(同上巻二、一八四ページ)。
 私はスミスの思想についても、これをここに詳しく語るの余裕を有せぬが、わが賢明なる読者は、以上掲
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