そして紙一枚でも好意の籠《こも》った贈物なら人並み以上に喜ぶ今の私であるけれども、――とうとう約束の餞別も受けずに済んだ。こんなことまで書き残しておくと、後で見る人はさもしくも思うであろうが、私は今「七種粥」の追記として、以上のことを書いておかねば気が済まないのである。
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(「河上肇著作集」第9巻、昭和39年、筑摩書房刊。歴史的仮名遣い。)
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底本:「昭和文学全集 第33巻」小学館
1989(平成元)年10月1日初版第1刷発行
底本の親本:「河上肇著作集 第9巻」筑摩書房
1964(昭和39)年
入力:林 幸雄
校正:本山智子
2001年5月1日公開
2004年2月23日修正
青空文庫作成ファイル:
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