くって、
 「わたしだったらどうでしょう。すぐおじさんとけんかして出てしまいますわ。それはわたし、おじさんを偉い方《かた》だとは思っていますが、わたしこんなに生まれついたんですからどうしようもありませんわ。一から十までおっしゃる事をはい[#「はい」に傍点]はいと聞いていられませんわ。おじさんもあんまりでいらっしゃいますのね。あなたみたいな方に、そう笠《かさ》にかからずとも、わたしでもお相手になさればいいのに……でもあなたがいらっしゃればこそおじさんもああやってお仕事がおできになるんですのね。わたしだけは除《の》け物ですけれども、世の中はなかなかよくいっていますわ。……あ、それでもわたしはもう見放されてしまったんですものね、いう事はありゃしません。ほんとうにあなたがいらっしゃるのでおじさんはお仕合わせですわ。あなたは辛抱なさる方《かた》。おじさんはわがままでお通しになる方《かた》。もっともおじさんにはそれが神様の思《おぼ》し召《め》しなんでしょうけれどもね。……わたしも神様の思《おぼ》し召《め》しかなんかでわがままで通す女なんですからおじさんとはどうしても茶碗《ちゃわん》と茶碗ですわ。そ
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